神山雅彦著

はじめに

 「食品と包装材料」は新入社員の教育用にプラスチックを中心とした食品と軟包装材料の関係の入門書として95年に第二回目の改訂を行い今回が三回目の改訂となります。長い時間が経ってしまいましたが、98年12月に鳴島工業グラビア事業部を吸収し企画販売、包装設計だけでなくコンバーターとして再出発した折、改訂を試みましたが果たせませんでした。2011年3月に印刷とラミネートを停止し、製袋とスリットに特化して特許も確立したブリーザブルフイルムの販売を目指しましたが販売が軌道に乗らず2012年9月に閉鎖しました。今迄一緒に働き、中越地震、中越沖地震を共に耐えてきた社員に辞めてもらう辛い決断でした。(有)神山包装材料の小ロットのビジネスモデルは失敗に終わりました。その意味でも今回はその経験も含めてこの拙い小冊子を残すことにしました。

食品の安全を担保するには包装は欠かすことのできない要素の一つです。食品と包装は一体となってその調和がハーモニーとなって初めて食品の安全が担保されます。

包装は大きく分けて剛性包装(リジット包装)と軟包装(フレキシブル包装)に分けられます。軟包装はJIS-Z0108(包装用語)に「軟包装…紙、プラスチックフイルム、アルミニウム箔、布などの柔軟性に富む材料で構成された包装」と規定されていますが、本書ではプラスチックフイルムを中心にして軟包装材料の機能、加工、実際の食品包装への応用、食品との関わり、表示なども取り上げています。

プラスチックとは「可塑性を持つ物質」意味です。どういうことかというと「力を加えると変形する性質、及びその性質を示す物質」という意味です。やや難しくJISの定義で言うと「高分子物質(合成物質が大部分)を主原料として人工的に有用に作られた固体である。但し、繊維、ゴム、塗料、接着剤は除外する。」とあります。

一般にプラスチックとは高分子から形成されている構造材料、あるいは素材と考えられ合成樹脂と同義語と考えられています。

今回の改訂版も第二回と同じように化学の知識が無くても理解し易いように化学式などを使わず、実際の包装に係る問題点と事例を中心に説明しますが、コンバーターとして加工の際の問題点、クレーム、製品事故が発生した場合の原因、問題点、解決方法のヒントも取り上げてみました。各種プラスチックの性能については経験に基づいて主観も入っていることを承知して下さい。

包装は商品(内容物)の「顔」「着物」と言われ、デザイン、形態によってその商品の売り上げを大きく左右する存在です。また同時に商品(内容物)を保護する役割も併せ持ちます。しかし時として「顔」「着物」としての役割を重視し過ぎる余り無駄、不必要な包装を企画して商品の保護に適切さを欠いて、且つ環境への負荷が省みられない事例も多々見られます。容器包装リサイクル法が2000年4月から総ての(ダンボールだけは業界の責任で処理)包装材料を対象に施行され、係数は毎年上がり、隠れた包装材料のコストアップ要因になっています。施行前にあれほど騒いだ食品業界も今ではリサイクル処理委託料がコストと言う概念を忘れたように静かです。このコストは軽減されること無くこの後も上昇すると考えられます。

また、商品を消費者の手元へ安全に届けると言う包装材料の役目を軽視して副資材として適正な性能について充分な検討がなされているか疑問の商品も一部に見られます。軟包装業界とは不思議な業界で食品と包装材料の関わりに付いて充分な知識が無くても生きていける業界と言われています。自分の取り扱っている商品について顧客に知識、アドバイス等を要求されていない、下手にそのようにすると商品事故が起きた場合責任を問われるそれならば「ここは顧客の言う通りにしておけばそのような面倒は無い」という事なかれ主義が罷り通っています。つい先日も表示で菓子の製造場所を示す固有記号が抜け落ちて、包装フイルムをやり直す場面を見ましたが、原稿は発注元が作成しましたが明らかに製造場所と販売場所の住所は違っていました(発注は地元製造場所、販売元住所は他府県の住所)。その業者にも判っていました。明らかに発注元のミスですがそれを受けた業者はそのくらいのことを知らなかったのかチェックしなかったのか?不思議です。この小冊子はそのような事態を避け社員一人々々が顧客に正確な情報と説明、適切な「包装材料設計」のアドバイス、「正確な製品事故への対応」等、ただの副資材でなく、商品の安全を担保する重要な役割を担っていると、社員が誇りを持って包装材料を扱えるように作成した社内マニュアルです。

この本は「第1章 包装の概要」から始めて「第12章フレキシブル包装のキモ「終章」と続いて終わっています。もし専門的なことはいらないという方は「第12章フレキシブル包装のキモ「終章」を読んでから、本文に入られるのもいいかもしれません。

  

第1章 包装の概要

1. 包装の歴史

2、包装の目的と要求されること

1.包装の目的

2.包装に要求される性能

1.外側に対する強度

2.内容物に対する強度

3.ラミネート強度(接着強度)

4.内容物適性

5.作業適性と機械適性

6.消費者の利便性

7.その他の留意点

軟包装(フレキシブル包装で使われている略語、用語

.包装形態

包装形態図

 

2章 フレキシブル包装材料の加工の準備

.フレキシブル包装材料の加工の特徴   

2.フレキシブル包装の加工に欠かせないこと

.コロナ放電処理

.濡れ性

 

.プラスチックフイルムの添加剤とブリード

1.スリップ剤の役割と問題点

2.静電防止剤の役割と問題点

3.酸化防止剤

 

4.製 版

1.製版で使われる言葉

2.網点(セル)密度とスクリーン(線)と線数

3.製版の種類

3-1グラビア版の母材と構造

3-2腐食法

3-3彫刻法

 

3章 印刷とラミネート
 

1.グラビア印刷

1.グラビア印刷の特徴

11.加工する原紙の幅は有効幅の両側プラス各10㎜

12.グラビア印刷は、1度の印刷で総ての色数を印刷

13.グラビア印刷は、カラー印刷は得意でも毛抜き合せは苦手

14.グラビア印刷は、細い線は苦手

15.グラビアインキは基本的に透明インキ

1-6.複合(ラミネート)フイルムは裏印刷が基本

1-7.薄い色の見当合せは苦手

1-8.ラミネートしてから表印刷をする場合

 
2.グラビア印刷機の基本構造と役割

21グラビア印刷機の構造

22.グラビア印刷の原理

 
3.インキ種類と溶剤

31.裏印刷用のインキ

32.表印刷用のインキ

3-3.印刷インキの種類


4.グラビア印刷の事故と対策

 
1.発生箇所:ドクター

1-1.ドクタースジ

1-2ドクターカス

1-3.ツーツー汚れ

1-4.腐食(錆)

 
2.インキパン

2-1.粘度変化

2-2.ソワリング

2-3.白化(ブラッシング)

2-4.発泡

2-5.皮張り

2-6.色別れ

2-7.溶剤組成変化

2-8.沈殿

 
3.

31.版かぶり

32.版詰り

3-3.モワレ

3-4.泳ぎ

3-5.スクリーニング

3-6.トラッピング不良

3-7.逆トラッピング

3-8.調子再現不良

3-9.モットリング

310.梨地模様

311.ピンホール

312.泣き・文字太り

313.静電気障害(ヒゲ・ミスチング・オバケ)

314.スキッピング(雨降り現象)

315.チョーキング

316.皮張り現象(ボタ汚れ)


4.圧胴

41.圧胴汚れ

42.圧胴バランス不良

43.印刷抜け(脱刷)
 

5.乾燥

51.乾燥不良(印刷面の傷)

52.ピッチずれ

53.残留溶剤

 
6.クーリングロール及びガイドロール

61.インキ取れ

62.印刷面の傷


7.巻取り部

71.ブロッキング

72.巻き不良


8.加工後

81.マイグレーション

82.包装後の図柄の移動


9.その他の原因による事故と対策


補足(代表的な添加剤)

 

2.ラミネート

 

1.接着剤の分類

11.用途別分類

12.原料別分類


2.ラミネート加工前のチェック

21.ラミネートするフイルムの種類

22用途適正
 

3.ラミネートの方法と特徴

3-1エクストルージョンラミネーション(押し出し式貼合法)。

32.ドライラミネーション(乾式貼合法)

33.ウェットラミネーション(湿式貼合法)

34.ホットメルトラミネーション(加熱溶融式貼合法)

35.無溶剤ラミネーション

36.ホットラミネーション

 
3.製袋

1.背貼り合掌

2.ガゼット袋

3.三方袋

4.スタンディング袋(スタンディングパウチ)

5.その他の製袋法

51.カマス袋

フイルムを半折してカット方向の2方をシールした袋。折り返しする舌をつけてその部分に接着剤を付けた袋が規格袋で販売さえれています。三方袋と似ていますが、三方の製袋機では出来ません。

52.サイドウエルダー袋(溶断シール袋)


4.スリッター


4章 各種フイルムとシートの作り方
 
1.フイルムとシートの区分け


2.フイルムの作り方

1.インフレーション法

2.Tダイ法 

3.延伸法

31.一軸延伸

32.二軸延伸

①チューブラ法二軸延伸

②テンダー法逐次二軸

③テンダー法同時二軸
 

3.各種フイルムの製膜法


5章 各種フイルムの特性
 

1.各フイルムの酸素透過率と水蒸気透過率とバリヤーの計算

1.各フイルムの大まか性能の違い

2.バリヤーの計算


2.セロハン(PT)

21.防湿セロハン(MST)

22.Kセルシ

23.セルロイド


3.ポリエチレン(PE)

31.高密度ポリエチレン(中圧ポリエチレン、HDPE)

32.低密度ポリエチレン(高圧法ポリエチレン、LDPE)

①リニアローデンポリエチレン(LLDPE、直鎖状低密度ポリエチレン)

EVA混合ポリエチレン

③メタロセンポリエチレン(MLDPE、メタロセン触媒ポリエチレン) 

4.ポリプロピレン(PPPolypro Pylen

1.OPPOriented Poly Propylen

2.CPP(Cast Poly Propylen)

3.片面共押しOPP

4.両面共押しOPP

5.コートOPP 

5.ポリエステル(PET

1.APETAmorphous PET結晶状態のPET

2.CPETCrystallized PET、結晶状態のPET、球状結晶)

3.PETフィルム 

6.ポリアミド(PAまたはナイロン(N))

1.未延伸ナイロン(CNCNY)

2.延伸ナイロン(ONONY

 [事故例]ガセット袋の真空包装

[事故例]輸送中の袋のピンホール

3.シュリンク延伸ナイロン(Sナイロン)

4.バリヤーナイロン 

7.ポリ塩化ビニル(塩ビ、PVC)

1.硬質塩化ビニル

2.半硬質塩化ビニル

3.軟質塩化ビニル


8.エバールフイルム(EVOH

 
9.ビニロンフイルム(PVA

 

10.ポリスチレン

1.インジェクション成型

2.シート

OPS(2軸延伸ポリスチレンシート)

HIPS(ゴム分共重合体ポリスチレンシート)

PSP(発泡ポリスチレンシート)


11.ハイブロン(一軸延伸ポリエチレン)

 

12.シュリンクフイルム(熱収縮性フイルム)

1.塩ビシュリンクフイルム・PPシュリンクフイルム・PEシュリンクフイルム

2.ナイロンシュリンクフイルム・サランシュリンクフイルム

 

13.蒸着フイルム(真空蒸着フイルム)

1.アルミ蒸着フイルム

2.アルミナ蒸着フイルム(AlO3蒸着)

3.シリカ蒸着フイルム(SioXガラス蒸着)

PETシリカ蒸着フイルム(PVD

ONYシリカ蒸着フイルム(CVD

4.2元蒸着フイルム


14.Kコートフイルム(塩化ビニリデン(PVDC)コートフイルム)

1.ソルベントコート(溶剤コート)

2.エマルジョンコート(水溶性コート)
 

15.アルミ箔
 

16.不織布

 
17.その他のフイルム

1.ベセーラ

2.コーバリヤー

3.セービックス
 

18.捕捉

 

第6章 機械適性

1.ヒートシール温度

1.シーラントの融点

2.包装機の温度計と実際温度

3.コールドシール

 
2.手作業で包装する場合と自動包装機でも袋で供給する場合


3.ロールで自動包装機にかける場合

1.横ピロー包装機
 
2.縦ピロー包装機

3.角折り機(饅頭包装機)

4.ひねり包装機

 
第7章 食品の包装 


1.味噌の包装

11.味噌の包装に必要なこと

22.味噌の包装材料で気をつけること

 
2.脱酸素剤包装

1.カステラの脱酸素剤使用した包装の経時変化

カステラの含水率:27.6%  保存温度30℃

包装フイルム:KET#6000/DL/PE40μ  背貼合掌ガゼット袋

2,パイベースケーキの脱酸素剤使用した包装の経時変

ケーキの含水率:15.3%   保存温度:27~28℃

KET#HB/DL/PE50μ  背貼合掌ガゼット袋

3.すあまの脱酸素剤使用した包装の経時変化

すあまの含水率:38.4%   保存温度:27℃

包装フイルム:KET#6000/DL/PE60μ  背貼合掌ガゼット袋

4.蒸し饅頭の脱酸素剤使用した包装の経時変化

蒸し饅頭の含水利率:36.6%   保存温度:27℃

包装形態:饅頭角折包装機で個包装後集合させて外装に脱酸素剤を用いて包装

内装用個包装:レーヨン不織布2層混抄ヒートシールタイプ(バリヤーレス)18g

外装フイルム:レーヨン不織布/DL/KET#6000/DL/PE40μ 

 背貼合掌ガゼット袋

 

[考 察]

1.カステラの脱酸素剤使用した包装の経時変化

2.パイベースケーキの脱酸素剤使用した包装の経時変化

3.すあまの脱酸素剤使用した包装の経時変化

4.蒸し饅頭の脱酸素剤使用した包装の経時変化

 

 [脱酸素剤使用のポイント]

1.脱酸素剤包装は殺菌はしない

2.高栄養価で水分の多い食品は注意

3.長期の保存は官能テストをしてから

4.脱酸素剤包装は油脂の酸化変敗防止に効果的

5.検品は一晩経ってから

6.バリヤー性の良いフイルムほど収縮が早い

7.一旦収縮してからまた戻ったら(検知剤の色が変わってまた戻ったら

8.表示での扱い

 

3.ガス充填包装

31.炭酸ガス

32.窒素ガス

33.炭酸ガス+アルコール混合ガ

 [ガス充填包装の事例]

 

1.人形焼のガス置換包装の経時変化

人形焼の含水量:26.4%  保存温度27℃  使用ガス:炭酸ガス100%

パイロット13日目カビ N数10個 包装フイルム:KOP#1000/DL/PE40μ 

包装機:東洋食品機械㈱キャンベルラッパー横ピロー自動包装機

2.スイートポテトのガス置換包装の経時変化

保存条件:25℃±3℃室温保存 包装フイルム:KOP#1000/DL/PE40μ

包装機::新醍醐鉄工所バッチ式真空ガス置換機 形態:三方袋 手詰め

3.ブッセのガス置換包装の経時変化

保存条件:30℃ 80%RH恒温保存 包装フイルム:KOP#1000/DL/PE40μ

包装機::新醍醐鉄工所バッチ式真空ガス置換機 形態:三方袋 手詰め

4.うずら甘納豆のガス置換包装の経時変化

保存条件:30℃ 80%RH恒温保存 包装フイルム:KOP#1000/DL/PE40μ

包装機::新醍醐鉄工所バッチ式真空ガス置換機 形態:三方袋 手詰め

5.あずき甘納豆のガス置換包装の経時変化

保存条件:30℃ 80%RH恒温保存 包装フイルム:KOP#1000/DL/PE40μ

包装機::新醍醐鉄工所バッチ式真空ガス置換機 形態:三方袋 手詰め

6.白花甘納豆のガス置換包装の経時変化

保存条件:30℃ 80%RH恒温保存 包装フイルム:KOP#1000/DL/PE40μ

包装機::新醍醐鉄工所バッチ式真空ガス置換機 形態:三方袋 手詰め

7.パウンドケーキのガス置換包装の経時変化

保存条件:35℃ 70%RH恒温・恒湿保存 包装フイルム:KON#1000/PE20/EVAPE40μ 包装機:フジキカイ興業ボックスタイプ横ピロー包装機

8.フイルムの材質の違いによる炭酸ガス充填の経時変化

 

[考  察]

1.人形焼のガス置換包装の経時変化

2.スイートポテトのガス置換包装の経時変化

3.ブッセのガス置換包装の経時変化

4.うずら甘納豆のガス置換包装の経時変化

5.あずき甘納豆のガス置換包装の経時変化

6.白花甘納豆のガス置換包装の経時変化

7.パウンドケーキのガス置換包装の経時変化

8.フイルムの材質の違いによる炭酸ガス充填の経時変化

 

 [ガス置換包装のポイント]

 
4.真空ボイル包装

 
 [真空ボイル殺菌のポイント]


[真空ボイル殺菌の注意点]

 

5.レトルト殺菌包装

1.レトルト殺菌

2.レトルト用パウチ

3.レトルト殺菌の条件

 

6.その他の殺菌方法

1.マイクロ波による殺菌

2.紫外線による殺菌

3.遠赤外線による殺菌

 

7.乾き物の包装

1.米菓

2.豆菓子

3.クッキー

4.スナック類

5.お茶

6.乾麺、海苔、その他
 

8.ゆで麺・生麺

 
9.野菜、果物類
 

10.パン類


8章表 示

1.名称(JAS法、食品衛生法)
 

2..原材料名(JAS法)
 

3..原料原産地(JAS法)


4.特徴のある原材料の表示(加工食品品質表示基準)
 

5.遺伝子組み換え表示義務対象の食品(JAS法)


6.アレルギー表示(食品衛生法)

 
7.食品添加物の表示(食品衛生法)

1.表示の必要度によって①用途名併記②物質名③一括名④免除となります。

2.添加物製剤は成分ごとに分解して表示する。)

3. 添加物表示の注意点

4アレルギー物質を含む添加物例

 

9.保存方法

 

10.期限表示(JAS法、食品衛生法)

1.消費期限

2.賞味期限

3.期限の表示方法

4.返品後の再出荷と期限表示

 

11.内容量(JAS法、計量法)

 

12.表示責任者等の表示

 

13.米トレーサビリテイ

1.対象品目

.非対象品目の間違い易いもの

3.表示方法(一般消費者に対する伝達方法)

 

14.景品表示法(景表法)

1.この法律のさす表示とは

2.不当表示とは

 

15.公正競争規約

 

16.一括表示以外の表示

1.一括表示以外の部分も「表示」

2.表示禁止事項(加工食品品質表示基準第6条)

3.特選、極上、源泉、甘口、辛口、朝採りについて

4.無添加、無農薬

5.「食品添加物を使用していません」旨の表示

 

17.栄養成分表示

 

18.外装表示と個包装の関係

1.土産物:包装紙等が最外側もしくは容器が最外側

2. 最外側の包装紙又は容器に表示した場合、個包装の表示の扱い

3.個包装に表示をする場合は最外側の包装紙又は容器の表示と同じ内容であることが望ましい。

 

19.「生〇〇」表示

1.「生菓子」の定義

2.生クリーム

3.生チョコレートの定義

4.生キャラメル

5.「生」「フレッシュ」の用語規制(JAS法)

 

20.冷凍食品

 

21.文字の大きさ

 

22.その他の食品によって必要な表示

 

23.使用している容器包装のリサイクルマーク

 

 

9章 微生物及びその他のリスク

食品安全委員会では食品の危害要因(ハザード)としてつぎのように説明しています。

1..生物学的、化学的又は物理学的なハザード

1.生物学的要因

①食中毒原因菌②ウイルス③寄生虫等

2.化学的要因

①農薬②添加物等

3.物理的要因

①異物②放射線等

食品の容器包装がなぜ微生物を知らなければならないか、疑問を抱く方も多いかもしれませんが、「食品の安全」にはレトルト包装をはじめとして真空包装後ボイル、ガス重点包装、脱酸素剤包装など包装が微生物の増殖を抑制する重要な役割を担っています。

 

1.よく使われる用語

1.一般生菌数(一般細菌数)

2.大腸菌群・糞便系大腸菌群・大腸菌

3.真菌

 

2.食中毒原因菌

(1)細 菌

1. カンピロバクター(グラム陰性微好気性桿菌、感染型)

2.サルモレラ属菌(グラム陰性桿菌、感染型)

3.黄色ブドウ球菌(毒素型)

4.腸炎ビブリオ(感染型)

5.ボツリヌス菌(偏性嫌気性芽胞菌、毒素型)

6.ウエルシュ菌

7.セレウス菌

8.リステリア菌

9.腸管出血性大腸菌(O157O25O111

 

2)ウィルス

1.ノロウィルス

 ‘

(3)カビ毒

1.アフラトキシン

2.トリコテセン

 

 (4)寄生虫

1.アニサキス

 

(5)有害物質

1.有害化学物質

2.有害性金属

3.残留農薬

 

(6)腐敗、変敗

1.腐 敗

2変 敗

2-1.油脂の酸化

2-2.湿気る

 

(7)異物混入

1.身体的危害の可能性のあるもの

1-1.原材料に由来する可能性の高いもの

1-2.製造工程に由来する可能性の高いもの

1-3.売り場に由来する可能性の高いもの

 

2. 身体的危害の可能性の少ないもの

2-1.髪の毛等体毛

2-2.輪ゴム、工程紙等金属でない事務用品

 

(8)害虫

1.屋内で繁殖する害虫

2.屋外で繁殖して飛来する害虫

3.食品貯蔵害虫(乾燥した食品の害虫)

 

10章 容器包装リサイクル法

1.容器包装に該当しない区分

1.容器でも包装でもないものは対象外

2商品以外の物に付いている容器包装

3.商品ではなく中身を保護するための容器包装

4中身の商品と分離しないほうがいい容器包装

 

2.容器包装に該当するもの

1.前項に該当しないもの

2明らかに容器包装と認識されるもの

3.発泡スチローロ製の緩衝材

 

3.容器包装のリサイクル分別の分け方

1.有償または無償で譲渡できることが明らかで再商品化する必要がないものと認定されたもの

2. 特定容器製造業者(容器包装製造業者)が回収してリサイクルするために再商品化

3.有償であるけれど色によって再商品化処理委託料に差があるもの(ガラス)

4.紙容器で再商品化処理委託料の必要なもの

5.プラスチック製容器包装

 

4.OEM等委託、受託関係の再商品化処理委託料の支払い対象者

 

5.特定容器利用事業者の再商品化処理委託料の支払い方法

 

第11章 過剰包装

 

第12章 フレキシブル包装のキモ

【カラー印刷で8色のデザインをするのはデザイナーの怠慢】

【小幅であっても多面付けには限度】

【印刷インキは有機塩素系】

【バリヤーは其々で違う】

【必要な性能はラミネートで】

【酸素バリヤー3㏄と10㏄の差】

【バリヤーは1㏄以下と1g以下から変わる】

【ナイロン(ポリアミド)で防げないピンホールもある】

【ピンホールは包装材料の製造工程より包装工程で起きる】

【深絞り包装のピンホールは宿命か

【メーカーによってナイロンの突き先強度は違う】

【バリヤーは面が勝負】

【バリヤーナイロンは不完全なバリヤーフイルム】

【脱酸素剤は食品の味を本当に保つのか】

【酸素バリヤーの性能で脱酸素剤を入れた包装の減圧の速度が変わる】

【ガス充填包装は食品の味を変えるのか】

【滅菌・静菌効果のあるフイルムは添加物?】

【静電気防止用フイルムは経時で効果が無くなってくる】

【静電気防止用コート剤「ボンデップ」はメーカーの指示より薄くコート】

【ヒネリ包装は何故少なくなっているのか】

【笹カマに深絞り包装は何故少なくなったか】

【レトルトは包装材料に優しい】

【レトルトに使うフイルムの耐熱温度は設定温度の+5℃-0℃で】

【コート面へのラミネートはドライラミが無難】

【透明蒸着のコート剤は水性で】

【バリヤーとバリヤーの組み合わせは1+1=10】

【カップシーラー機は多面付けを避けて単面付で】

【ボイルするカップゼリーのトップフイルムの構成は】

【カップシーラーのトップフイルムのサイズは】

【フイルムは進歩した!構成は高性能で薄く】

【逆止弁はブロッキング】

【食品から離水した自由水をコントロールすると食品は長持ち】

【横ピローフイルムの幅サイズの出し方】

【味噌を原料に使っている場合はアルミ蒸着を使わない】

 

終  章

【日生協とマスコミの話は眉に唾をつけて聞け】

【取り消されない環境ホルモン】

KOPはどうなったのか、ダイオキシンはどうなったのか】

[植物由来樹脂は本当に環境にやさしいか]

【大手食品メーカーと中小食品メーカーの格差拡大】

【同業者といえない同業者へ】

[クレームに対応出来ないメーカーについて]

 

 

参考文献:大須賀弘著「新食品包装用フイルム」「フレキシブル包装のすべて」

     谷口力夫著「食中毒の現場」

協 力 :藤森 諄二 ㈱竹屋

     沓掛 勝則 味の素㈱

     平野 晃  森永製菓㈱